本報告は、文部科学省「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業」のひとつである中東地域研究プロジェクト 「アジアのなかの中東－経済と法を中心に」の一環として、日本と中東との間に観察される認識・評価上のミスマッチを解消し、中東を日本にとって身近なものにする目的から、中東 に駐在している日本人ビジネスマンに対して、かれらの中東・イスラム観を知るために行ったアンケート調査の成果をまとめたものである。

　調査は、中東に駐在している日本人ビジネスマンに対するアンケート票の配布によってなされた。アンケート票は中東各国の日本人会を通して配付されたが、ドバイについてはJETRO事務所が、いまだ日本人会が組織されていない国については協力を申し出てくれた有志の方が、間に立ってくれた。
　アンケート票は、日本のプロジェクト事務局から各国の日本人会そのほかにメールで送られた。アブダビ、イラン、カタールについては、日本人会がアンケート票をコピー・配付し、回収されたアンケート票をプロジェクト事務局に郵送したが、そのほかの国については、日本人会そのほかがアンケート票をメール連絡網によって配布し、回答は、調査対象ビジネスマンから、各自、プロジェクト事務局にメールで送られた。
　アンケート調査の実施時期は次の通りであった。
　第一回調査：7月14日にアンケート票配布。回収期限は7月末。配付数は約854、回収数は264。
この第一回目の調査は、アンケート票の配布時期が夏休みと重なったこともあり、回収率が当初の予想を下回る結果となった。そのため、夏休みあけに、回収率が悪かったバーレーン、ヨルダン、イエメン、エジプト、サウジアラビア、チュニジア、モロッコ、リヤド、オマーン、クウェート、トルコ、カタールの国について、第二回目の追加調査を実施することになった。
　第二回調査：10月11日にアンケート票配布。回収期限は10月末。回収数は137。 　
　その結果、回収総数は401(内訳は表の通り)となった。

加藤博（一橋大学大学院経済学研究科教授、アラブ社会経済史）

木村由香（桜美林大学大学院国際学研究科博士後期過程）

岩崎えり奈（一橋大学大学院経済学研究科特任講師）

吉年誠（一橋大学大学院社会学研究科博士後期過程・当時）

臼杵悠（津田塾大学学芸学部情報科学科２年）

JETROドバイ事務所、アラブ首長国連邦・アブダビ日本人会、アラブ首長国連邦・ドバイ日本人会、イラン日本人会、エジプト日本人会、 オマーン日本人会、カタール日本人会、クウェート日本人会、サウジアラビア・リヤド日本人会、チュニジア日本人会、トルコ日本人会、バーレーン日本人会、モロッコ日本人会、ヨルダン日本人会。

謝辞：本アンケート調査の実施において、多くの方にご助力いただきました。とりわけ、以下の方々にはお世話になりました。ここに改めて、お礼を申し上げます。
　JETROドバイ事務所所長　皆木良夫様
　アラブ首長国連邦・アブダビ日本人会会長　野市晴夫様
　イラン日本人会会長　高木俊彦様
　エジプト日本人会会長　福澤秀元様
　オマーン日本人会会長　田代様
　カタール日本人会会長　小島正敏様
　クウェート日本人会会長　鈴木孝史様
　サウジアラビア・リヤド日本人会会長　松浦英基様
　チュニジア日本人会会長　田崎信一様
　トルコ日本人会会長　木下勝之様
　バーレーン日本人会会長　吉田憲弘様
　モロッコ日本人会会長　鶴岡正三様
　ヨルダン日本人会会長　加藤浩様
　イエメン･サナア双日　高橋要様

①アンケート票
②単純集計結果

③Research Report Series No.1
　吉年　誠 『日本人の対中東・イスラム観――現地長期滞在者』