社会経済環境
ダハラオアシスの社会経済環境
オアシスというと、辺境のイメージが付きまとう。しかし、所得水準、教育水準、就業構造を指標とした地域類型において、ダハラオアシス地方は、「小農経済」の中心地、南部デルタ、下エジプト地方に近い。つまり、住民の家計が非農業所得、とりわけ公務員としての所得に依存していることを特徴とする。しかし、農業が所得と富の源泉であることは、土地所有と所得との間に正の相関が見られることから明らかである。したがって、現在のような類型上の特徴は、ここ10年におけるオアシス開発によって、オアシスが外の世界、とりわけカイロと深く結びつくようになったことによると思われる。